掲載日:2019年01月05日
1863年1月7日(文久2年11月18日)、雪が7寸(約21cm)も積もる日も日記には見え、この日も早朝から雪が降ってきています。岩倉の藤屋藤五郎の借家で暮らし始めて約1ケ月。この日は家主の藤五郎や、住むにあたって補修を担当した大工らにお礼の酒を送っています。先日来、侍女の槙山や家来たちが入れ替わりで泊まっていましたが、家来たちも訪ねては来るものの日帰りで丸太町富小路の岩倉邸へ帰ってしまうので、心細くなったのか、幼いころに里子に預けられた花園村の九兵衛に逗留してもらうことを依頼しています。明治維新までの苦難の生活はまだ始まったばかりです。遠い夜明けを夢見た旧宅を是非皆様ご観覧ください。