(お知らせ)岩倉具視命日企画「坂本龍馬も通った正門から入ろう」にご参加い

 大変ご好評をいただいております名物企画「坂本龍馬も通った正門から入ろう」が今年も好評の内に終了いたしました。7月20日岩倉具視の命日当日は、あいにくの曇天でしたが、雨には見舞われず、多くの来場者の方々に普段は通れない正門からご入場いただけました。

 特別ガイドも大変好評だったようで、各回多くのご質問などをいただきました。

 今回残念ながらご参加いただけなかった方々は、是非つぎの機会にご来場賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 

 

 

(お知らせ)くずし字を読んでみよう(古文書講座 初級編 全10回)について

 岩倉具視幽棲旧宅では、くずし字に親しみ、地域の古文書を読みとく講座を開催いたします。当館学芸員の手ほどきのもとで、岩倉地域にかかわる江戸時代の古文書や名所図絵などを用いて学習します。

 テキストには京都、特に洛北地域、岩倉地域に残る地域の古文書などを使って勉強します。地域に関わる古文書などを使って勉強するので、古文書に書かれてある文字の勉強だけではなく、当時の地域や時代背景、社会状況などについて解説を加えながら学びます。そのため、江戸時代などの岩倉地域はどのようなところだったのか、当時の岩倉地域をめぐる社会はどのような状態だったのか、など、学校の歴史で習う以上の地域の歴史について学ぶことが出来ます。

 講師は当施設学芸員が行います。講座は授業のような難しい話ではなく、テレビの時代劇と実際の当時の状態を比較しての解説や、現代の社会との相違点などに触れるなど、卑近な例を用いながら解説するので、楽しみながら学べます。

 古文書から直接情報を読み取り、学芸員の解説も加えることで、時代劇のイメージとは異なる、江戸時代の岩倉村の生き生きとした様子を学ぶことが出来ます。

 もう少し深く勉強したい、自分で予習・復習をしたい、という方のために、どのように勉強すればよいか、どんな本を読めばよいのかなど、毎回参考になる本の紹介なども行います。

 全10回の連続講座ですが、途中から参加していただいても判るように内容説明をしています。

 初めての方、途中からの参加も大歓迎です。この機会に是非ご参加ください。

 

開催日:4月~3月 第3土曜(8月、12月は休み)
時間:午前10時~11時30分
場所:岩倉具視幽棲旧宅 鄰雲軒・対岳文庫・事務所棟休憩室
定員:20人
料金:1回700円(別途要入場料)
申し込み方法:
 岩倉具視幽棲旧宅管理事務所の窓口、電話、FAX(氏名、連絡先の記入が必要)でお申し込み下さい。
岩倉具視幽棲旧宅 管理事務所

住所:京都市左京区岩倉上蔵町100
電話・FAX:075-781-7984

各回の予定内容

2019年4月20日(土)第1回「数字をよんでみよう」(終了しました)
2019年5月18日(土)第2回「江戸時代の単位を知ろう」(終了しました)
2019年6月15日(土)第3回「ひらがなをよんでみよう(1)」(終了しました)
2019年7月20日(土)第4回「ひらがなをよんでみよう(2)」(終了しました)
2019年9月21日(土)第5回「江戸時代の村のようすを知ろう(1))」(終了しました)
2019年10月19日(土)第6回「江戸時代の村のようすを知ろう(2)」
2019年11月16日(土)第7回「地域の寺社のようすを知ろう(1)」(仮)
2020年1月18日(土)第8回「地域の寺社のようすを知ろう(2)」(仮)
2020年2月15日(土)第9回「昔の手紙をよんでみよう(1)」(仮)
2020年3月21日(土)第10回「昔の手紙をよんでみよう(2)」(仮)

 

 

 

 

 

1868年7月

1868年7月27日(明治元年6月8日)、江戸城無血開城がなったもの、彰義隊が上野寛永寺に立てこもっており、まだ江戸市中には不穏な空気が漂っていました。。江戸滞在の三条実美から彰義隊討伐に成功した手紙が届くと、岩倉はこの日に三条へ手紙を出し、江戸へ下向した意味もこの一戦の勝利にあったと
これまでの心労を労います。幕末維新の最前線でもっとも尽力した公家の二人だからこそ分かち合える思いでした。三条との対立によって、不遇を囲った日々を過ごした旧宅を是非ご覧下さい。

1867年6月

1867年6月27日(慶応3年5月25日)、姉婿の中御門経之から手紙が届き、状況の悪化に伴って、とうとう朝敵の名を与えて幕府を打つしかない、もう岩倉村に潜んで暮らすのは止めて、各藩に大きく働きかけようではないか、といった内容が書かれていました。この春には岩倉も幕府はもう不要で、軍事も含めて朝廷で行うべきだとの見解にたどり着いていました。討幕の密勅の作成まであと少し、ついに天下の大変革の時が近づいています。一室から天下の構想をまとめた旧宅を是非ご観覧ください。

1867年5月

1867年5月29日(慶応3年4月26日)、水戸藩士の香川敬三から急ぎの便りが届きます。岩倉の手紙が薩摩藩へ渡されて、その返事が届いているとのことで、その書面は西郷吉之助の手に渡ったと伝わります。西郷からは、岩倉の意見は薩摩藩主へ取り次ぐ、世間では岩倉のことを疑惑のある人物だとしているが、書面を見てそうは思えないと感じ、藩主への取り次ぎは必ず請け合う、と言われとのことを踊る筆致で知らせてきています。岩倉と西郷、歴史を回転させる二人の接点がここで出来上がります。維新回天の日を夢見た、旧宅へぜひお越しください。